外出には杖が手放せなくなりました。
埼玉県に住む14歳の少年は、長時間立っていることはできません。
ワクチンを打ったのは、おととし8月、中学1年の夏でした。異変は、1回目の接種後に起きました。
ハンマーで殴られてるみたいな感じ。2日ぐらいしたら治るのかなと思ってたけど、1週間ぐらいしても全然治んなくて、ちょっとおかしいなって。
以来、手や背中の発疹、起きていられないほどのだるさなどの体調不良が続いています。倦怠感が一番つらい。あと息切れと貧弱と動悸が一番出てる。今は中学3年ですが、1年の途中から学校には通えていません。
特に卓球は1年生からやりたくて入ったことなんで、ずっとやれてないっていうのはちょっと悔しいかな。楽しみにしてた。
また、記憶障害にも悩まされています。集中力も全く、記憶力も全然なくて、前、覚えられてたこともすぐ忘れてしまう。洗濯物を取り入れたりとか、食器洗ったりっていうのができたんですね。普通に口頭で言って、数時間空けて帰ってきてもやってたんですけど、もう最近はメモ書きで取らないと覚えられない。
しかし少年は、10以上のクリニックでたらい回し。さらに、ワクチンの副反応に対応するため、都道府県が指定している専門医療機関にも行きましたが、そこでもわからないと治療を断られました。現在は、ハリ治療を受けたり、漢方薬を飲むなど、対症療法が中心です。
東京・渋谷区にある平畑クリニック。これまでおよそ6,000人のコロナ後遺症患者を診察してきた一方で、ワクチン後遺症患者も400人近く診察しています。
コロナの後遺症とワクチンの後遺症の何か共通点はありますか?
そうですね、ワクチンの方々は味覚嗅覚障害があんまりないというのが一つの特徴なんです。あとは全く同じです。治療も同じということで全く同じ病気としてほぼ扱っている感じです。
平畑医師は、国もワクチン後遺症の存在を認めた上で、適切な診療点数をつけることがより多くの意思が本腰を入れて治療に当たることに繋がると指摘します。
少し点数増えるだけで診てやろうという気にはなります。国としても本腰入れてやっているんだな、というちゃんとしたメッセージとして伝わりますよね。全く何もなしで診たいやつだけ診とけみたいな空気になっちゃう、そうするともうどうしてもその医者側は診ようという話にはならない。
厚労省は今現場の声を吸い上げようとしています。各都道府県の自定された大きな病院から声を吸い上げようとしているわけですけれども。このシステムではじゃあ駄目ですか。
駄目でしょうね。大きな病院の先生方が結構診察断っちゃうんで。
先生それじゃあね。患者さんが路頭に迷っちゃいますよ。
迷ってると思います。
この日は地元の小児医療センター。専門医療機関ではありませんが。体調不良が少しでも軽くなればという。わずかな期待。
別の病院を受診した上で判断すると。ここでも治療は断られました。
中学3年の少年。高校進学の見通しも立っていません。
将来このまま症状が治らなくて社会人になって仕事に就けなかったらどうなるんだろうとか、どうするかなとかを考えています。
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